
発注の仕組み
- 期間を30秒のクリップに分割します。各クリップは、注文サイズのうち、スケジュール上そのクリップの終わりまでに約定しているべき割合を目標に執行するため、クリップは取引が活発な時間帯には大きく、閑散とした時間帯には小さくなります。未達のクリップは次のクリップへ繰り越され、最終クリップの目標は注文サイズの全量です。
- 各クリップ中は、チェイス注文と同様に、ポストオンリーの指値注文1本が板の最良気配でそのクリップの目標を執行します。
- 各処理タイミングごと、および終了時に、チェイスで埋まらなかった分を成行注文1本で約定させます。スリッページの上限は8%で、指値より不利な価格では約定しません。成行処理は、3時間までの注文では1分ごと、24時間までは3分ごと、それより長い場合は5分ごとに行われます。
- スケジュールは、そのマーケットの直近8週間の出来高をもとに、ニューヨーク時間の30分枠ごとに作られ、平日、土曜日、日曜日でそれぞれ別の水準を持ちます。1日はニューヨーク時間の午後8時から翌日の午後8時までなので、土曜日は金曜日の午後8時に始まります。各枠の水準は該当する日におけるその枠の中央値で、枠の平均の10分の1を下回ることはないため、閑散とした時間帯にも注文の一部が割り当てられます。スケジュールは発注時に決まり、期間中に取引される出来高には反応しません。
- 指値を設定すると、どの注文も指値より不利な価格では約定しません。価格が指値を越えている間は、チェイスは指値で板に置かれ、成行処理は見送られ、注文はスケジュールより遅れます。価格が戻ると、次の成行処理が指値またはそれより有利な価格で遅れを取り戻します。
- リデュースオンリーの場合、各注文の上限はポジションのサイズ(スポットの売りでは利用可能残高)となるため、VWAP がポジションを増やしたり反転させたりすることはありません。
- チェイス注文は板に置かれ、メイカー手数料率が適用されます。成行処理は流動性を取るためテイカー手数料率が適用され、米国市場の取引開始時など、スケジュール上の執行量が急に増える場面では、成行処理がより多くの約定を担います。成行処理を含め、VWAP のすべての注文には、自分で発注する指値注文と同じビルダー手数料がかかります。
使いどころ
- マーケットの VWAP を狙って、大口注文を1日以上かけて執行したいとき。出来高スケジュールが最も意味を持つのはこうした期間で、4時間以下ではあまり効果がありません。
- マーケットの取引が最も多い時間帯にサイズを多く、閑散とした時間帯や週末には少なく配分したいとき
- 長いスケジュールで、許容できる最悪の価格を設定したいとき。チェイス TWAP と違い、指値付きの VWAP では、指値によって届かなかった分は約定しないまま残ります。
パラメータ
パネルには、ミッド価格での注文金額と手数料が表示されます。サイズを入力すると、範囲外になっている最初の設定がフォームの下の1行に表示され、それを修正するまで発注できません。
例
BTC が $100,000 で取引されているとします。1営業日かけて $101,000 を上限に 10 BTC を買うため、月曜日のニューヨーク時間午前8時に、サイズ 10 BTC、指値 $101,000 に設定し、期間はデフォルトの12時間のままにします。これは30秒のクリップ1,440個で、3分ごとに成行処理が行われます。BTC の過去の出来高から、期間中の出来高のうち6%が午前9時30分から10時までの30分に、2%が夕方の閑散とした30分に配分されるとします。この場合、スケジュールは前者の30分で 0.6 BTC(1クリップあたり 0.01 BTC)、後者の30分で 0.2 BTC(1クリップあたり約 0.0033 BTC)を目標にします。均等な TWAP なら、どの30分も約 0.42 BTC が目標になります。取引が活発な時間帯のクリップで、チェイスが 0.01 BTC のうち 0.004 BTC しか約定しなかった場合、次のクリップは 0.016 BTC を執行し、次の成行処理でスケジュールに対してまだ遅れている分を買います。BTC が $101,000 を上回ると、チェイスは $101,000 で板に置かれたままになり、成行処理は待機し、Details 欄には VWAP がスケジュールより遅れていく様子が表示されます。午後8時に最後の成行処理が残りのうち買える分を $101,000 またはそれより有利な価格で買い、VWAP は完了になります。指値によって届かなかった分は、約定しないまま残ります。終了のしかた
- 完了:設定したサイズの全量が約定したか、期間が終了しました。終了時には、最後の成行処理が残りのうち約定できる分を約定させます。Hyperliquid の最低金額 $10 に満たない残りや、指値によって届かなかったサイズなど、残った分は約定しないままになります。リデュースオンリーの場合は、減らすポジションがなくなったときにも完了します。
- 終了:自分で停止した場合、または Hyperliquid のアプリや Hyperdash の iOS アプリなどで、注文が直接キャンセルまたは変更された場合です。自分で停止した場合は、Hyperdash が板にある注文をキャンセルします。注文が直接キャンセルまたは変更された場合は、VWAP が終了したことがトースト通知で表示され、変更された注文は自分で管理する通常の注文として板に残ります。約定した分はそのまま残ります。
- Error:証拠金不足などで Hyperliquid が注文を5回連続で拒否したか、取引所側の別のエラーで停止しました。Hyperdash が板にある注文をキャンセルし、約定した分はそのまま残ります。履歴にはそのメッセージが表示されます。
注文はミッド価格で $10 以上(スポットではクォートトークンで10以上)の価値が必要です。ミッド価格より低い指値の買い注文は、指値で評価されます。VWAP が発注する各注文も、Hyperliquid の最低金額を満たす必要があります。それを下回るとチェイス注文は板に置かれず、最低金額を超えるまで不足分が繰り越されるため、成行処理がより多くの約定を担うことになります。閑散とした時間帯のクリップは平均より小さいため、小さな注文を長い期間で執行すると、その時間帯に最低金額を下回ることがあります。サイズを増やすか期間を短くして、クリップを最低金額以上に保ってください。
VWAP には、そのマーケットで少なくとも1週間分の取引、つまり平日5日、土曜日1日、日曜日1日分の取引が必要です(当日とマーケットの上場日は含みません)。履歴がそれ以上ある場合、スケジュールには直近8週間までの出来高が使われます。これより新しいマーケットでは「Not enough trading volume history」と表示され、発注は拒否されます。
VWAP は、すべてのウォレットとサブアカウントを通じて、1つのマーケットにつき同時に1件まで実行できます。実行中の VWAP は編集できません。停止してから新しく発注してください。
VWAP を発注する時点で、アカウントには注文全体の少なくとも半分をまかなえる資金が必要です。無期限先物のリデュースオンリーの VWAP は、このチェックの対象外です。後続のクリップのために資金が確保されるわけではないため、各注文の発注時にも証拠金または残高が必要です。

